額縁の構造
■ 額縁の構造
①フレーム
品物(作品)に対してその周りに仕切りを作り別空間を作り演出するもの?です。フレームのみを使って景色を覗くように使ってみたりオブジェを囲うように使ったりできます。
② 裏板
フレームと品物(作品)の空白を埋めるために使用したり、品物(作品)の土台になったりします。(MDF,ラワンベニヤ、シナベニヤなど)
③表面保護
品物(作品)を保護して埃、紫外線、他の物との接触を防ぐために使用されます。(ガラス、エンビ、アクリルなど)
④厚さ調整
品物(作品)をセットするときの余白を埋めしっかりと収納するために使用します。(保護紙、スチレン、段ボール紙など)
⑤作品土台
品物(作品)を支えるための板類のことで支持体とも言います。(中性紙 榀ベニヤ、片面パネル、ミラパネなど)
⑥泥足
どろ足、ドロアシなどと言われますが、語源は、わかりません。フレームだけの厚さだけでは、足らないような厚さのある品物(作品)を額装するときに使用されます。既成額縁では、油絵のキャンパスや日本画のパネルを入れるようなものは、20~30㍉の支持体を入れるものとして初めからついています。もっと厚さのある品物(作品)もありますので、泥足を付けて深さを調整します。
⑦ガラス押え
表面保護に使用するアクリルなどと品物(作品)の空間を保つために使用するもので、深さを確保したり奥行を出したり重厚さを出すために使用します。
⑧ウラドメ
フレームに収納されたものを抑えて安定させるために使用します。
⑨吊り金具
完成した額縁の裏面に左右2カ所に取り付け、吊り紐を通すための穴がついています。額縁の形状、大きさによってさまざまな種類があります。
⑩吊り紐
完成した額縁を壁面に取り付けるための紐で、吊り金具と組み合わせて使用します。額縁の大きさ、取り付ける場所によって種類も豊富です。
⑪全体保護
完成した額縁、額装品を衝撃から守り、安全に移動ができます。保護、保管を目的に強度を上げ黄袋を付けることもあります。(かぶせ箱、差し箱、多党箱など)
⑫マット加工1~⑮マット加工4
フレームと品物(作品)に余白を取り布や厚紙などを使用し、さまざまな演出を可能にします。専門店では、多種の資材や機械を使って美しくしあげようとしますが、いわゆるフランス額装を手掛けている方は、さらにオリジナル性を持たせ世界に一つしかないような額装をされる方がいらっしゃいます。
⑯~⑳作品処理
品物(作品)の中には、そのまま額縁に収めるということが、できなかったり、よろしくない場合があります。皴を取るための処理、歪みを取るための処理、酸化を防止するための処理など品物(作品)の状態によって処理をする必要があります。
㉑~㉔その他
額縁の修理 形を整えたのち、彩色などを行いリメイクします。
作品の補修、掛軸表装した手直し(外注で承ります。)
取り付け 取り付けは、簡単に考えている方もいらっしゃいますが、場所、壁面の性質によって使用する金具が変わったり、配置、角度を合わせようとするとかなり手間のかかる仕事です。特に大型の額装品の取り付けは、お任せください。
■額縁を構成する各部品の名称